日テレ笹崎里菜アナのホステス内定辞退騒動は何だったのか?
2015年に入社した笹崎里菜アナ。
一部では知られているが、彼女の入社までには紆余曲折がありました。
入社する会社から内定取り消しを食らって、それを不服と裁判を起こした末に和解、そして入社に至ったのです。
その発端となったのが「銀座ホステスのアルバイト騒動」
ハッキリ言って、未だにホステスなど夜の仕事のイメージは世間一般の価値観で図ると悪いと言わざるを得ません。
「破廉恥」「ふしだら」
こんなイメージを持つ日本人はあまりに多い状態です。
だからこそ、日本テレビは「アナウンサーに求められる清廉性に欠ける」として内定取り消しの恐慌に及んだのでしょう。
さて、週刊誌やスポーツ新聞の紙面には「銀座 ホステス」の単語ばかりが躍っていました。
しかし、具体的に何が起こっていたのかを知っている人は少ないでしょう。
マスコミが必要とするのはセンセーショナルなタイトルであって、詳細な事実ではありません。
便所の落書きと言われる某掲示板とそれをまとめたサイトでは「枕営業」の単語まで出てくる始末。
そこで、笹崎里菜アナの一連の騒動について具体的にまとめました。
目次
ホステスバイト騒動
2014年、就職活動において日本テレビから内定が出ていたもののホステスのアルバイト経験が発覚。
日本テレビ側は「アナウンサーに必要な清廉性に欠ける」と内定取り消しを通知しました。
この件を報じたのが、2014年11月10日発売の週刊現代。
この記事が世に出たことで、日本テレビと笹崎里菜アナの騒動が明るみに出たのです。
2011年のミス東洋英和に輝き、「Miss of Miss Campus Queen Contest2011」ファイナリストにも選出されるほどの容姿の持ち主。
今のアナウンサーに求められる素養は十分に持っていたはずです。
アルバイトの内容とは?
騒動の発端となった、彼女のホステスバイト。
「銀座 クラブ ホステス」という言葉だけが紙面を踊ったため、過剰に夜の女を演出された印象はあります。
さらには、その情報からまとめサイトが「枕営業」「S○X」などウソ偽りの情報をまき散らしたことも拍車を掛けました。
彼女のアルバイトは、母親の伝手で銀座にある小さいクラブのホステスを短期で行っていたというものです。
この母親の伝手とは、つまり親戚が経営するクラブ。
この店を週1程度で手伝っていと言われています。
水商売といっても、親戚のやっているお店を週1回ほど手伝っていただけです。普通であれば泣き寝入りしてもおかしくないところを、堂々と自分の主張を貫き、これから入社しようとする会社を相手に裁判まで起こして、自分の正当性を認めさせました。この度胸のよさやブレない芯の強さは、まさに新世代の女子アナ像を予感させるものでしたね
騒動の時系列まとめ
日テレ主催のセミナーに参加
笹崎里菜アナは、大学3年の9月に日本テレビが主催したアナウンサー体験セミナーに参加しました。
体験セミナーとなっていますが、マスコミ業界の中でもアナウンス職は採用活動が特に早く、要するに就職活動をしていたということです。
「学歴」「職歴」の記載を求められたが、詳細が不明だっため、この時点ではアルバイトに関する職歴は記載しなかったそうです。
役員面接と本試験
1週間後、役員による面接と本試験が行われました。
漢字テストの結果はあまり良くなかったようですが、日本テレビ側は「漢字が苦手ではあるが、負けず嫌いで素直な性格に期待し、坂崎里菜さんを2015年度入社のアナウンサーとして内定します」と内定通知を行いました。
採用担当者『漢字の読みの問題の答えを下から読んでごらん』
笹崎里菜『あな うん す ぶもん ない てい』
こんなドラマボケしたやり取りがあったとも言われており、内定後は研修なども受けていたようです。
本人の申告で事態が急変
2014年3月、笹崎里菜アナから日本テレビ人事担当にアルバイトの件が伝わります。
笹崎里菜『以前、母の知り合い筋の小さなクラブで短期間アルバイトをしていたことがありますが、大丈夫なのでしょうか』
人事担当『大丈夫』
こんなやり取りがあり、この時点では問題ないという旨の連絡があったそうです。
清廉性が無いため内定取り消し
翌4月、日本テレビは一転して内定辞退を求めてきました。
『クラブでホステスをしていた貴殿の経歴は、アナウンサーに求められる清廉性に相応しくない』
笹崎里菜アナが辞退を断ると、5月に内定取り消しを通知しました。
騒動は裁判へ
2014年10月9日、彼女は内定取り消しは不当で入社する権利があると日本テレビに対して民事訴訟を起こしました。
訴状では「ホステスが清廉性に欠けるというのは、職業に不当な貴賤の別を見る驚くべき主張」とした彼女。
人事役員が左遷、状況の変化
2014年12月26日、日本テレビ側と笹崎里菜アナ側で和解協議が行われました。
この時点で日本テレビ側は態度を軟化、入社の可能性が高まりました。
同時に、内定取り消しの責任者ともいうべき取締役兼人事幹部が2014年6月に役職を離れ、地方の系列局で副社長に就任していました。
一部では、この幹部が笹崎里菜アナに内定を出したことに憤慨していたと言われています。
つまり内定取り消しの判断をした当事者であると考えられます。
一連の騒動の責任をとって異動したということでしょうか。
最も、6月の時点で異動していたということは、それ以前に地方局への話は出ていたはず。
異動が決まっていたことから自棄になって「清廉性がない」という判断をしたとの見方もあります。
和解、そして入社
2015年1月8日、日本テレビは東京地裁の和解勧告を受け入れたと発表しました。
笹崎里菜アナと日本テレビの間には、次の和解条項を盛り込んだうえで日本テレビへ入社することが確定したのです。
- 今回の訴訟で不平等を受けない
- 不平等が起きた際、担当部署に訴えれば改善措置が取られる
先のことを考えれば当然といえば当然の処置です。
この条項に対しては、笹崎里菜アナが日本テレビの職場環境をコントロールする力を手に入れたと突拍子もない見方をする一部週刊誌やスポーツ紙もありました。
とはいえ、一連の騒動で注目度抜群の状態で2015年4月に入社となったのです。
結局、本人含め全員が職業差別
以上が、この騒動の発端と顛末です。
要するに根幹にあるのは職業に対する差別的な意識が根強く存在しているということになります。
大昔に比べたらだいぶ意識は変革されており、ホステスは風俗業からサービス業というイメージにシフトしていないこともありません。
それでも、年齢問わずホステスの仕事にはマイナスイメージを持つ人が多くを占めています。
意外にも渋谷でのアンケートにおいても、マイナスイメージの回答が多かったという集計結果も存在しています。
今回は日本テレビ側が「清廉性に欠ける」と内定取り消しに出て、週刊誌も日本テレビの内定者がホステスのバイトをしていたと「悪」のように報じたことから騒動になりました。
マスコミも含めた日本人全体の職業差別意識がもっと大きく変化しない限り、あらゆる業界で似たような騒動が減ることはないでしょう。
そして、それは笹崎里菜アナも同様です。
彼女も当初はホステスのバイトについて申告していませんでした。
後に、次のように人事へ確認したのです。
『以前、母の知り合い筋の小さなクラブで短期間アルバイトをしていたことがありますが、大丈夫なのでしょうか』
訴状で彼女は『ホステスが清廉性に欠けるというのは、職業に不当な貴賤の別を見る驚くべき』と主張していました。
この流れを見る限り、彼女自身にも職業に対する差別的な意識があったことは否定できません。
貴賤の別がないのであれば、「大丈夫なのでしょうか?」などと聞く必要もないのですから。
参考資料
- 全文表示 | 日テレ内定取り消しの笹崎里菜さん「口頭弁論」ホステスは清廉じゃないのか : J-CASTテレビウォッチ
- 日テレ入社が決まった「笹崎里菜」はテレビ業界をどう生き抜くか? | アサ芸プラス
- 【日テレ女子アナ内定取り消し訴訟】笹崎さん入社に追い風 “天敵”人事役員が異動していた | 東スポWeb
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ミスコンでグランプリに輝き、読者モデルとして活躍。女子アナとしての素養は最高のものがあった笹崎里菜アナが日本テレビに入社するまでには裁判を経てのことだ。あの内定取り消し騒動とは一体なんだったのだろうか?彼女と日本テレビの騒動を時系列にまとめた。
投稿日 2016/09/06 更新日